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添乗員ブログ

2011年02月03日

イチオシ!!「北イタリアとスイスのロマネスク」・・・宇賀神美香

ロマネスク聖堂と言えばコンク、カニグーなどフランスのものが有名ですが、実は北イタリアとスイスのロマネスクもイチオシなんですよ! 知る人ぞ知る見応えのある聖堂。その中でも心に残ったものをご紹介します。

北イタリアのロマネスク
まずは北イタリアのトリノの西、スーザの谷標高960mの山の上にあるサクラ・ディ・サンミケーレ修道院です。聖堂入り口ファサードを入ると「死者の階段」があり、その扉口に12世紀の黄道12宮の彫刻が施されています。1つ1つの星座がまさしくロマネスクらしい、あり得ないタッチで面白く、「これはカニ座か、さそり座か…? タガメ?」なんて感じで楽しめます。そして、これこそイチオシ中のイチオシ、チヴァーテの標高660mの山の上にあるサン・ピエトロ・アルモンテ聖堂です。しかし、そこに行くのがまあ大変!まず車は標高300m程の所でもうその先は入ることができず、残り標高差300mを歩いて登って行くしかないのです。最初はアスファルトの緩やかな道で歩きやすく、眼下には美しいアノーネ湖が見えたりして少し安心するもつかの間、石畳の坂道、森の中、石と岩の急な階段のちょっとトレッキング? みたいな道を「頑張れば見られる!」という気持ちで行くのです。そして、約1時間半から2時間弱頑張れば素晴らしいご褒美が、1,000m級の山々を周りに静けさの中ひっそりと待っているのです。
聖堂内の12世紀のフレスコ画は美しく特に有名な「竜を退治する大天使ミカエル」はどれだけ見ていても飽きません。ヨハネの黙示録がテーマなので難解ですが、構図と色彩が圧倒的に美しいのです。頑張ってきた甲斐がありました。帰りはこの感動をエネルギーにして、元の道を歩いて下って行きましょう!
サン・ピエトロ・アルモンテ聖堂 竜を退治する大天使ミカエル
[写真左:サン・ピエトロ・アルモンテ聖堂] [写真右:竜を退治する大天使ミカエル]

スイスのロマネスク
次はスイスの標高950mの村ツィリスにあるサン・マルティン教会の12世紀の天井板絵です。153枚のパネルが組み込まれていて上を向きっぱなしで見学するのは大変なので手鏡が用意されています。大半はキリストの生涯の場面ですが1つ1つのパネルの縁取りが隣前後と同じ柄にならない様になっています。外周のパネルは抽象的な怪物のようですが、全て人魚の尾っぽのようなものが下半身で、上半身がライオンや鹿のよう。私のお気に入りは上半身が白い象みたいな怪物です。こちらも、どれだけ見ていても飽きません。
最後は標高1,300mの町ミュスタイアにある聖ヨハネ修道院です。聖堂内側廊が12世紀のフレスコ画キリスト伝や使徒達の逸話によって埋め尽くされています。特に素晴らしいのは東側祭室後陣の「ヘロデ王の宴会」に登場する? 踊るサロメ? です。なんとシルク・ド・ソレイユばりのサロメさん♪ ちょっと笑えるというのもロマネスクの良いところですね。また、すぐ隣に描かれた「聖ステファンの石打ちの刑」も必見です。大勢の人にかなり大きな石を投げつけられているのに我関せず…でひたすら神を見上げるステファンさんもいかにもロマネスクらしいですし、このテーマにこの色!? というびっくりするほど鮮やかな美しい色彩で描かれています。

他にもご紹介したいところがたくさんあるのですが、百聞は一見に如かずです。聖堂だけでなく、周りのアルプスの山々や湖、小さな村々など自然の美しさも満喫していただけるところが、北イタリアとスイスのロマネスク巡りの醍醐味です。

サン・マルティン教会 天井板絵
[写真左:サン・マルティン教会] [写真右:天井板絵]

★★★★★関連ツアー
北イタリアとスイスのロマネスクを訪ねて 11日間
〈※写真は全て宇賀神美香の撮影したものです〉

この記事の投稿者 宇賀神美香