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耳より情報

2011年08月17日

2011年8月17日 リンゴが実る時期に「りんごの礼拝堂」へ ~サン・ヴィゴール・ド・ミュー礼拝堂~

1987年12月、リンゴの木と牧草地にかこれまた小さな村の朽ち果てた礼拝堂の中に、ひとりの日本人画家が立っていました。
その村はパリから北西に250キロ、ノルマンディ地方のカルバドス県ファレーズ市の近く、人口380人ほどの村サン・マルタン・ド・ミューという村です。

「冬のノルマンディー特有の重く垂れ込めた空。
破れた屋根の隙間から漏れてくる鈍い光が、打ち捨てられた難破船の船底のような内部をぼんやりと浮かび上がらせていた。
美術の世界に限界を感じていた。

美術館から、画廊から抜け出したところに表現はないか。
足を踏み入れた瞬間、一粒の種子が地上に落ちた。

「礼拝堂再生」。

それは「礼拝堂を甦らせる」と同時に、閉ざされた美術界の扉を開けて歩き出したばかりの「自らの再生」をも目指した一粒だったのかもしれない。
一粒の種子があの「りんごの礼拝堂」となるまで、それから11年を必要とした。」

これは後のインタビュー記事で、語り手は田窪恭治氏です。
500年前に建てられ100年以上使われないまま長い間雨風にさらされ、古ぼけてみすぼらしくなったサン・ヴィゴール・ド・ミュー礼拝堂。

1983年に閉鎖されてしまうのですが、1987年に初めてここを訪れた田窪恭治氏はこの地に強く惹かれ、礼拝堂を芸術作品として再び甦らせることを決意します。

1992年に始まった再生工事は骨組みにはじまり、壁や屋根の修繕を行い、古い瓦に虹色のガラス瓦を交ぜて葺き上げました。
床はコルテン鋼のブロックを敷き、鉛の薄板で壁をコーティング。それにさまざまな色彩の顔料を何層にも塗り重ね、最後にリンゴの枝を描きあげました。

ノルマンディー地方では毎年約1,000万本のリンゴの木が花を咲かせます。
私が添乗員として田窪先生とお客様と礼拝堂を訪れたのは5月。
村中のリンゴの木が真っ白い花をつけ、とても印象的でした。

田窪先生は、「10月になると小振りだけどが真っ赤な実がたわわに実って、それもまた見事ですよ。その時期にまた訪れてみてください。」とおっしゃってくださいました。

朝日サンツアーズのフランスに出逢う旅・モネコース「印象派が愛したノルマンディと孤高のモン・サン・ミシェル」では、「りんごの礼拝堂」を訪問します。

9月30日発のリンゴの実りの時期に、ぜひご参加下さい。

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りんごの礼拝堂外観

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りんごの礼拝堂 堂内

フランス担当:野口 静子

投稿:朝日インタラクティブ