〔本稿は「朝日旅行 2012年5月10日号発行」に掲載されたものです〕

桑の木台湿原
山形県と秋田県の境、花の山として名高い鳥海山麓に桑の木台湿原があります。
鳥海山の雄大な眺めを車窓に見ながら北麓三合目付近のブナ谷地に着くと、そこが桑の木台湿原の入り口。自然保護のため、しばらく入山禁止となっていましたが、木道の整備をすすめて、今年一般開放されました。
シャトルバスに乗ってブナの森をぬうように奥へ進み、樹木の中を30分ほど歩くと視界が開けて湿原に到着。オレンジ色のレンゲツツジの群落が眼にとびこんできます。遠景には残雪をいただいた鳥海山が優美な姿を見せ、池のそばには小さな白いワタスゲ・・・。青い空の下、一周約1キロの木道散策は、身も心も爽やかです。
自然ガイドの解説を聞きながら、花でいっぱいの鳥海山麓ウオークを楽しみませんか。
肘折温泉
信仰の山・月山を西に望む山間のいで湯・肘折温泉。共同浴場や木造建築の旅館など昔懐かしいレトロな温泉街は、下駄を鳴らしながらのんびり散策をどうぞ。
◎関連コースはこちらをご覧ください↓↓
[関西圏発] No.1128 特集 花の楽園・鳥海山と秘湯・肘折温泉く 3日間
関西発の国内旅行はこちらをご覧下さい。
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〔本稿は「朝日旅行・首都圏版 2012年5月8日号」に掲載されたものです〕

安曇野から糸魚川へ
安曇野で花摘みを楽しんだ後は、ロックフィルダムとして日本第2の高さを誇る高瀬ダムを探訪。北アルプス山中の大景観を目前に望みます。
眼前にそびえ立つ明星山に圧倒される小滝川ヒスイ峡では、清流から産出されたヒスイとヒスイ文化を学び、山中の石灰岩大絶壁に圧倒されます。落差70メートルで3段に落ちる不動滝や巨大魚が目撃される高浪の池なども散策します。興味が尽きない注目のエリアです。
日本初の世界ジオパーク
世界ジオパークとは、地球活動の遺産を主な見所とする「自然に親しむための公園」の意味です。「世界遺産」と同じ国連教育科学文化機関(ユネスコ)のプログラム。
「糸魚川ジオパーク」は、2009年8月、「洞爺湖有珠山ジオパーク」「島原半島ジオパーク」などと共に日本初の世界ジオパークに認定されました。
★★★★★関連ツアー
[首都圏発] No.6451 信越県境の知られざる絶景! 2日間<同行案内 松澤 米雄氏(塩の道 小谷里山ガイド) ほか>

〔本稿は「朝日旅行・首都圏版 2012年5月8日号」に掲載されたものです〕

野生ランの王者といわれる絶滅危惧種・ホテイアツモリソウ。今ではほとんど観ることができませんが、長野県富士見町では保護条例を制定。最も貴重といわれる「釜無ホテイアツモリソウ」を絶滅の淵から救うことに成功しました。南アルプス入笠山に咲く300株の“宝石”をじっくりご覧いただきます。
[首都圏発] No.1650 アツモリソウ咲く入笠山とレンゲツツジの霧が峰 2日間
★★★★★関連ツアー
[首都圏発] No.1663 南アルプス大鹿村とヒマラヤの青いケシ 2日間
[首都圏発] No.1803 花の佐渡島周遊 カンゾウ咲く外海府(そとかいふ) 3日間
[首都圏発] No.1651 諏訪大社万治の石仏と天竜川「ほたる祭り」 2日間

〔本稿は会員誌『旅なかま』2012年4・5月号に掲載されたものです〕
ご新規のお客様には見本誌を無料でお送り致しますので、こちらのフォームからお申込みください。その際、「旅なかま4・5月号希望」とご記入下さい。なお、部数に限りがございますので、お早めにお申込みください。


鹿野(以下「鹿」):本日は、登山家で医師でおられ、また、多方面でご活躍の今井通子先生のお宅にお邪魔しております。今井先生には弊社のツアーで80年代から10年以上に渡って、度々同行していただき、その後、スイスアルプスハイキングツアーが、急速に増えていったのですが、その節はありがとうございました。
今井先生(以下「今」):ええ、そうでしたね。そもそもアルプスの三大北壁を見て歩くツアーをつくったのは、間辺(現在、美の旅担当)さんと私なんですよ。あの頃にビジネス特許とっておけば、今頃、二人で大儲けだったわね。笑
その頃、私はツアーの仕方を色々考えて、グリンデルワルト→ツェルマット→シャモニーというツアーをつくりました。まず、富士山より高いところに登っていない日本人が突然それより高いところへ行ったら、例えばフランスのシャモニーのエギュ・ド・ミディにゴンドラで一気に上ると、高所障害になる可能性がある。この対策としては、グリンデルワルトから入って、ハイキングして高所に慣れ、ツェルマットでさらに高所慣れして、エギュ・ド・ミディに上ればスムーズ。また、当時、日本人が憧れてたハイジの世界というのがありましたね。実際、ハイジの故郷とされる所は別にありますが、グリンデルワルトの牧草地帯、森、草原・・・を最初に見てもらうと「わあハイジの世界にきた!」となって盛り上がり、ツェルマットではお洒落でエコな車のない街を見て、シャモニーは山はきれいで町は都会的なので、ここで買い物等して、ちょっと日常的空間に戻してから日本に帰るとメンタル的にもスムーズ。そんな訳で、ヨーロッパアルプスに行く人たちが生理的に違和感が無いようにしたので、ひとつのコンテンツとして80年代後半から90年代にすごく流行ったのですね。


鹿:最近は、ハイキングツアーは旅行の主目的として定着しましたが、例えば一昨年に弊社で「フットパス」の旅を募集したところ、大人気でした。ハイキングまでとは言わず、きれいな小道を歩いてみたいと思われた方に支持されたようです。「歩く」ということをテーマにしたわけですが、これは健康ブームも相まってのことでしょうか。
今:70年〜80年代は、せっかくヨーロッパに行くのにそんな限られたところだけ行くのかとよく言われました。当時はバス旅行が全盛で、一回の旅で主要都市を数多く回る周遊旅行が主流だったと思います。でも結局は自分で歩いたほうが健康にもいいし、現地をよく知ることができ、地元の人とも触れ合うことができます。「歩く」スピードだと頭に入ってくる情報がしっかり印象づけられます。
鹿:先生が山岳部で登山をやっておられた頃は、山に登るという目的がはっきりしていて、何となく山を愉しむということはなかったのでしょうか。ヨーロッパに行って、家族で山や森を歩いて愉しんでいる様子をよく目にしますが。
今:それまでは登山の旅をそれなりにやってきましたけど、ヨーロッパに行くとみんな歩いていて・・・。日本人は登るばかりで歩かない。これからは「歩く」旅をと思って始めたわけ。
鹿:本当にヨーロッパの人は森を歩いたりするのが好きですよね。それは彼らの習慣ですか。日本人には余りありませんよね。
今:そうですね。日本でも戦前まではあったんです。でも戦後、みんなが頑張っていた高度成長期の60年代は、旅先の自然の中や山で、誰かが遭難すると、田舎や地元は迷惑なんです。それで段々、安全な都会にみんながこもった時代でした。人の健康は自然からもらえると思うし、歩くと脳は活性化されるし、高度な技術が必要なロッククライミングじゃなくて、普通に歩いて自然を見ながら身体も頭もリフレッシュしたほうがいいですね。

鹿:歩く旅をやってみたいと思ったのには、何かきっかけがあったのでしょうか。
今:私の場合はマッターホルンに行ってカルチャーショックをうけて、これは日本でも流行らさないと思って始めました。どうしても日本人はメンタル面よりも、足腰鍛えよう、となってしまうから、森林なんて歩くよりも山の頂上まで登って目的を達成したい!と思ってしまう。
私は、ずっと森をはじめとする何気ない自然界が健康にいかに役立つかを言い続けてきました。「森林浴」という言葉が82年に当時の林野庁長官によって提唱されたのですが、これは、この方がソ連のトーキンという学者の、「森林が発散している揮発性物質が、人体に良い影響を及ぼす。感染をおさえたり、人の心を高揚させる」という論文をみて「森林浴」と名づけたのです。「浴」は遊ぶという意味ではなくて、海水浴にしても大気浴にしても、「身体を癒す」という意味。
それから20年やってきたけど、なかなか浸透しなかったのは、当時の厚生省が、人体がどういう影響を受けているかわからないのに、「癒し」という言葉を使うなと。2000年になってから医療機器が発達して、脳の動きが見えるようになったり、試薬によってストレス度が計れるようになったりして状況が変わってきました。これを機に森林浴をグレードアップしようと農水省が森林の医学的・科学的解明を始めて、そこで出てきたデータでストレスを軽減してくれることが証明されました。町場よりも森林の中で歩く、座る、座観と言いますが、町場の場合は歩いて座観したら、座った途端にストレスが上がっていく。森の中で座ると、とたんにストレスが下がっていく・・・というはっきりしたデータが出たんです。更に、NK細胞、要するに免疫細胞、いわゆる抗がんたんぱく質等を働かす細胞なのですが、森の中だとそれが増量するんです。そこで産学官協働で科学的に証明された森の癒し効果を使う。2004年森林浴をグレードアップして、「森林セラピー」と名づけ商標登録も取りました。そうしたら一気にヨーロッパやアメリカが注目しました。ヨーロパの人は前から森林浴して、身体にいいんだなーとあいまいにわかって受け入れていたけど、科学はしていなかった。日本が森林の、健康に対する医学を科学したわけです。
その後、森林セラピー®という言葉は日本でもだいぶ定着してきています。現在、私が理事長をしているNPO法人森林セラピーソサエティでは、森林の中で医学的根拠のあることだけをやるという場所を日本全国に44箇所認定しています。町場と違ってそこはストレスが軽減されるということを実験的に証明した場所です。
鹿:そうすると歩くというよりも、森にいることが大事なのですか?
今:するどい! 森にいるのがいいのね。でも、ただボーっといるとダメなのよ。ちょっと歩いては座って、例えば川の流れの前で腰掛けて、音をきいて目をつぶってみたいな手法で、現場に集中する必要があるんだけど。
今、ストレスでうつ病のようになってる人たちは、若いサラリーマン世代が多いんですよ。20代くらいの人でもストレスはかなりあって、もっと言ってしまうと保育園の子供達なんかにもストレスはある。医療福祉の面でも森林セラピーは、予防医学的に全世代に活用できる。ただ、勘違いしてもらうと困るのは、私は両方が必要だと思っている。肉体を活発にするにはハイキングやトレッキングでガンガン歩いたりする。自分の能力をフル活用する事も必要です。一方で、人間の身体っていうのは動いている時には肉体が強化されるけど、肉体を強化している時には免疫機能や神経機能などが落ちてしまうんです。だから寝ている時に身体自身がメンテナンスするように、森の中でゆっくり歩き、座り、リラックスする事も必要。このために森に入るというコンテンツが、これまでなかった。だから両者が必要で、一方では森林マラソンをやり、他方では森林セラピーもやってもらう。
鹿:そうすると、日本の森でも手軽に出来ることだと思いますが、海外の森や山に出かける意味はあるのでしょうか?
今:もちろんです。残念ながら欧州の影響を受けた海外には、日本より整備が行き届いた森が多くあります。
あとは異文化をみることによって、日本がいろいろな面で、かわった国であることを知ることもできます。自分達は、かわっていることがいいことではないと思っているけど、10年以上前からアニメだのが欧米で流行って日本がいかにいろんな文化をもってるかわかってきて、よい意味に捉えられているようになってきた。要は異文化を見ることによって、逆に日本の良さもわかるんじゃないですか。私は、最初ヨーロッパへ行った時に、ホテルで水が出ない、お湯が出ない、バスタブがない?嘘みたい!なんて思ったから、そこで日本人がいかに清潔を重んじるかがわかった。ウォッシュレットとか、日本では当たり前でしょ。
異文化を見る大切さは、自分のキャパが広がるということがあるから、バスでビューッと行っちゃうんじゃなくて、ハイキングやトレッキングしながら、回り道しながら行った方が、いろんなものが吸収できますよね。

鹿:今日はもう一つお聞きしたかったことがあるのですが。高山病の話なんですけど、例えばペルーのマチュピチュとか、山登りツアーでなくとも一般観光でも結構、高度のあるところへ行くので、アドバイスをお願いします。

今:個人差はありますが標高2000メートル以上の場合、いっきに1000メートル上がるのは、人間の身体はムリなんです。順化っていう能力があるので、3日間500m高度上げたとすると、寝てる時は下の高度で眠ってというのを続けると、次に500m上げたところで寝ても大丈夫になる。例えばキリマンジャロでも、途中で一日ぐらい同じところに2泊する。スケジュール組みですよ。
鹿:私もクスコでやられた組ですけど、ケロっとしていた方もおられましたけど、あれはなんの差ですか?
今:個人差はかなりあるけど、ネパール人でもカトマンズにずっと居て、上に行くと高所障害になるのよ。赤血球の多い人はわりと平気だけど。動き方も緩慢な人ほどならない。酸素消費量を少なくする方が良いので、速く動かないこと。添乗員とかは一番最初になるのよね。真っ先に動かなければいけないから。笑
鹿:今までの旅で、ひどい高山病にかかられた方はいらっしゃいましたか。
今:私が経験した中では、マッターホルンの氷河の上、イタリア側のテートルース小屋に泊りに行った時、途中、氷河を歩いてるうちにゆっくりになっちゃった人がいて、どうしたのかと思ったら、その方は事前に申告してなくって、片肺手術で切り取ってしまっていて、あれはびっくりしましたね。他の人の倍くらい時間かけてゆっくり登ってもらって、夜中、酸素が不足しないように起きていてもらって、それで下山したことがありますけど。やり方によっては高所障害は防げる。医学的知識が必要ですけどね。
鹿:ところで、観光中心の旅をされていた方でも、こうした歩く旅に参加してみたいと思われる方にアドバイスを。
今:やっぱり最初は誰か見てる人がいるところで行ったほうがいい。例えばサンツアーズがやっているようなハイキングだと、毎日毎日家の回りを1時間くらい歩いてればできるようになっているでしょ。
鹿:私たちもパンフレットに、ハイキングの難易度を標しているんですけどね。
今:難易度も必要なんだけど、なるべく一日1〜2時間くらい歩いてて平気な人向きのツアーをつくってあげたほうがいいかもしれない。日本人て、チャレンジ精神豊富だから、ちょっと上の難易度でも自分は大丈夫だと思って来てしまう。日本人の傾向ですよね、マジメにクリアしようとしてしまう。一番いいのは、医者をつけて行くこと(笑)

鹿:話は変わりますが、ある方から聞いた話ですが、アメリカのイエローストーン国立公園で、ガイドが、「自然の体系を守る為には絶対人間の手を加えちゃいけない。あの辺りは山火事とか雷で樹が燃えてそのままになったりしてるけど、それをどけて整備してということはやってはいけない。倒れたら倒れたままにしておけば、再生される。人間の手を加えたら自然は滅んでしまう。」と言っていたそうです。
今:広い国の人たちはそうかもしれませんね。ヨーロッパは産業革命の時に自然を散々痛めつけて、森が荒廃し、それを人工的に再生させた。こういう場合はそれは通用しなくて、自然林のようにみせかけているとこも実は人工林です。森に隙間を作って木漏れ陽が入るようにしたりとか、ヨーロッパのどの国でも整備してますよ。人間が一度壊してしまったところは、人間の手でなおさなければいけないし、一方、コスタリカの人里離れた山等では、山火事でも現地の方が消しに行かず、生態系の成せる業はそのままにと、イエローストーンと同じような事を言っていましたけど。
鹿:私も若い頃、添乗中に車窓から見える整った美しい野山の風景を見て、お客様にはそのような説明をしました。

今:本当にヨーロッパの景色は人間がつくったものです。ヨーロッパの大都市では、1920年代くらいに霧のロンドンみたいになって、アレルギーや喘息がでてしまったり、その当時は温暖化が進んで氷河も後退してしまうし、地球の温暖化に関してはヨーロッパが進んでいますよね。でも、もうヨーロッパは土地がないから、緑地をつくるのが難しいので、都市の緑化が進んでいて、例えばドイツでは家を小さくして緑を増やすようになった。一人で大きな家に住むな、とか何人住んでたら何平米がOKだとか、ドイツ人らしく(笑)。だから環境もその場だけをみていたらダメで、全体をみないと。その点日本は、緯度が広範囲で樹木もいろいろで、寒帯から亜熱帯まであるので、その地域によって自然に木々がどんどん育つところもあれば、人間の手を加えなければいけないところもあるんです。
鹿:森林浴に木の種類だとか針葉樹がいいとか落葉樹がいいとかそういうのはあるのですか?
今:両方あったほうがいいですよ。特に冬なんかは針葉樹しかないから、広葉樹のほうが酸素をつくってくれるけど、その代わり冬は休んじゃうから。うまくできているのよね自然は。だから全部を享受しないともったいない。
鹿:今日は幅広いお話をありがとうございました。勉強になりました。一部、医学用語が難しい点がありましたが。笑
先生、健康をテーマに新しい旅を作りたいですね。ぜひ、お願いしたいのですが。
今:いいですよ。まだ元気だから。笑

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ハイキング全般
〔本稿は「朝日旅行 号外版 2012年 初夏号」に掲載されたものです〕

高級列車を貸し切り
今回はJR東日本の協力で、E655系「和」(なごみ)をチャーターし、新宿〜松本間で運行する。「なごみ」という愛称で呼ばれる貸切専用列車は、全車グリーン車仕様、座席は電動リクライニング、車内は木目調にまとめられています。個人では乗車することができないこの高級車両で、ゆったり旅情を感じながら春たけなわの信州へ。南アルプス、八ヶ岳など雄大な展望と併せ、ハイグレードな旅を存分にご堪能ください。

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