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機関誌「旅なかま」掲載記事など最新のトレンドがわかるブログ

旅のアクセント

2011年10月11日

【スタッフひろば】 今月の『対決』  NZ vs ネパール対決

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小川(以下 小)・日本がこれからどんどん寒くなっていくと、いよいよニュージーランド(以下NZ)の季節です! 南半球のNZはこれからが春〜夏のベストシーズンです。

松浦(以下 松)・ネパール「も!」長い雨季が終わり、山々が一番美しく見える季節を迎え、これからがベストシーズンです。ところで、今回、何でネパール対NZなのか不思議なお客様もいらっしゃるのではないでしょうか?一見、関連なさそうだし、山のレベルでいったら8000m級のネパールと3000m級のNZじゃ勝負にならないですしね…。

小・いやいや、エベレスト初登頂したエドモンド・ヒラリーがNZ人ということで、実はNZとネパールの関係はすごく深いんです。ヒラリー卿は私財を投じて、「ヒマラヤ基金」をつくったり、ネパールのために活動していたりしたんですよ。

松・でも、勝負にならないですね。ネパールは4000m以上じゃないと名前がついてないくらいの感じだけど、僕のNZのイメージは、密林みたいな所を歩いて、ぱっと開けたところから湖とかきれいな景色を見るですね。穏やかで癒される景色ではあるけど、ヒマラヤの、あの大迫力に圧倒されるような神がかり的なところはあるのかなぁ。最高峰のマウントクックも、3754mと、緩やかな山ですよね?

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小・それが違うんですよ〜。私は実家が長野なので小さい頃から山はたくさん見ているのですけど、初めてマウントクックを見た時にすごく感動したんですよ。標高も富士山と一緒くらいなのにどうしてなんだろう?と思ったほど、近づきがたい雰囲気もある。よく「マウントクックに登りたい。キリマンジャロもブライトホルンも登っているから大丈夫」といわれるけど、山って標高じゃないんですよ。富士山と同じくらいだけど、やっぱり南極に近いから、上は全部雪で、クレバスもあれば氷河もあって、登頂技術はエベレスト級のとても難しい山です。それに人を寄せ付けないオーラがあって、NZの原住民のマオリ族も「アオラキ(雲に付きぬける山)」と崇めており、神秘的な部分はNZの山にもあるのです。だから、NZは穏やかなイメージがあるかもしれないけど、初心者コースはともかくミルフォード・トラックなんかはちゃんとした装備でないと歩けませんよ。

松・ネパールは、ヒマラヤハイキングというと険しいところを歩くイメージがあるかもしれないけど、ポカラやナガルコットに連泊する日帰りコースなどは初級者でも大丈夫NZって、基本的にトレッキングは自分で荷物しょって歩かなきゃいけないでしょう。こっちのトレッキングはシェルパ族のプライベートポーターがいて、必要最低限で歩けるんですよ。荷物が軽いと写真を撮る余裕が全然違いますよ。途中でつくってくれる食事もとても心がこもっていて温かくておいしい。普通のハイキングでも15人グループで7—8人はつくんじゃない?トレッキングだとなんと一人に一人と、マンツーマンです。

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小・一対一で何日もずっと一緒で、お互いの雰囲気が悪くなることないんですか?(笑)

松・ないない、言葉が通じないから(笑)。英語もカタコトくらいかな。ケンカどころか、フィーリングで、ずっとお供してくれる相手として、すごい信頼関係が生まれてくる

小・じゃ、そのシェルパさんは好みで選べないの?「私は彼がいいわぁ」とか(笑)。

松・選べませんよ! だって選ばれなかったらかわいそうじゃないですか(笑)みんな、素朴でとてもいい人達だから、誰とでも気持ちよく歩けます荷物持ってくれて、さりげなく助けてくれて、ご飯つくってくれて、かゆいところに手がとどくかんじで…別れるのが本当に辛いほど。最後の夜にキャンプファイアーするんですけど、グループがファミリーみたいになって、泣けてきますね。それが景色以上の思い出になることがあります。こういった出会いと別れは、ヒマラヤトレッキングの醍醐味ですよ。

小・それならNZのハイキングでも同じ素敵な出会いと別れがありますよ。ミルフォード・トラックとかグランド・トラバースみたいに、入山の定員が決まっていると、全行程を色んな国から来た同じメンバーでずっと歩いて、同じ小屋で泊まって、いろんな場所で一緒になるから、同志として自然に仲良くなるんです。

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名前がなかなか覚えられないんだけど、内緒であだなを付けたりして。私が前行ったとき、オードリー・ヘップバーンそっくりな素敵なアメリカ人女性がいて、山を歩いている最中もすごく上品で、女性のお客さまの間ですごく話題になり、「オードリー」って呼んでいたんですよ。こんな風に他国のお客さんたちの観察もものすごく楽しい。日本人だけで固まるんじゃなくて、なかなか言葉もわからないですけど、何日も一緒に歩いているうちに、通じてくる向こうは英語でしゃべっていて、こちらは日本語でしゃべっているのに、分かり合えている。そこで住所やEメールを交換して、連絡しあって、何年か後にルートバーントラックを一緒に歩いたっていうお客様もいらっしゃいましたよ!

松・シェルパ族はEメールもってないからムリか…いやもしかしたら最近はスマホ持っている人もいるかもなぁ〜?

小・とにかく、雨の日も風の日も、一緒に歩いて、寝食を共にして、運命共同体で同じ景色を見て…っていう素敵な思い出はNZでもできます!

松・そのようですね〜。でも、NZのお仲間は、荷物持ってくれないよね〜。

小・あっそうか、ネパールのプライベートポーターはうらやましいな…。しかぁし、途中の小屋に関してNZは快適ですよ。電気も水もちゃんとしているし、乾燥室まである。ネパールはシャワーがでたとしてもぬるいか水でしょう。NZは山の中に完全に入ってしまうのに、ちゃんとお湯がでますし。コックをひねって、お湯がでてこなかったときのショックったらないですよ〜。

松・まあまあ、シャワーなんてポカラ、カトマンズに戻れば浴びることが出来ますから〜。あと、トレッキングコースの途中に温泉があって、水着で入れます。そんな体験もおもしろいでしょう?

小・でもよくよく考えてみれば、日本の山歩きは、山小屋も厳しいし、荷物も持ってもらえないし(涙)、日本の山が一番大変か。

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松・今夜は一畳に3人寝てください〜とかね(それは大げさ?)…。それにくらべたら、ネパールの山小屋は快適ですよ。もちろん乾燥室とかの設備はないけれど、乾季だから、そんなにあわてて乾かさなければいけない洗濯物もあまりでないし。逆に、NZの夏は雨が多くないですか?

小・弱点を付きますね。良いことばっかり言ってもしょうがないから、正直に言いますが、NZのフィヨルドランドでは屋久島の倍降ります。でも、雨が降らないとあの原生林、温帯にある雨の森はできません。でも、NZでは雨の中を歩いてハマる人って多いんです! ふかふかのコケの上に寝ころがるとね、こうやって上から雨がふってきて、自分に雨がしみこむって、植物の気持ちになります。お客さんにやってもらうと「ああー」って共感している。雨だから見えるものもあって、乾燥パセリみたいにカラカラになっていたコケが、ふわぁっと起き上がるんです。それに手を突っ込んでみてくださいよ! あと、「緑」にここまで種類があるのかってくらい何種類もの違う緑が見られます。だから、緑が何色あるか、探して見ましょうって、もう究極の森林浴ですよ。その点では、ネパールって、茶色の世界じゃないですか。

松・ではネパールでは何種類もの茶色を探してもらいましょう。自分が日に焼けて茶色になっていたりして(笑)…いやいや、そういえばカラフルな季節がありました。3月くらいの、みごとなシャクナゲの季節です

小・シャクナゲですか〜、なんだか地味ですね…、日本にもありますし…。

松・いや、日本にもあるけど、スケールが全然違うんですよ。オバケみたいな巨木に大量に咲きます。青い空に、白い峰をバックに満開の真紅のシャクナゲはとても綺麗です!

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小・NZも、11月〜12月くらいにマウントクックリリーという、NZを代表する可憐な花が咲き誇り、その時期は本当にお薦めですね。6月〜10月は日本やヨーロッパ、アメリカのハイキングを楽しんでいる方で、冬はトレッキングシューズが眠っているという方はもったいないですからぜひNZを歩いて下さい。ただし、靴はずっと履いていないのを久しぶりに履くと、歩いたとたん底がばりっととれちゃう事もあるので要注意です。

松・その通り!靴はしまっておくと劣化してしまうので、ぜひネパールで履いてあげてください!…って、どうしてもNZと時期がかぶってしまいますね〜。

小・うーん、でも12月にリリーの時期のNZを歩いて、2〜3月にネパールという手もあるかな?

松・実は、ネパールもNZも、日本との時差はわずか3時間ほどなんですよね〜。フライト時間もヨーロッパやアメリカいくより近いし、体調を整えやすいのも似ている。う〜ん、小川さん、なんだか話しているうちに、ネパールとNZは共通点が多いんじゃないかという気がしてきました。

小・そうですね。やっぱり、シェルパ族とヒラリー卿が力をあわせてなしとげた、エベレスト初登頂という功績が、両国を「同じ山の国」として結び付けているのではないでしょうか。

松・ネパールは、NZはじめ外国からの支援をたくさん受けているところもあります。自然環境を守っていくのも、厳しい経済状態ではままならない。やはり日本からもたくさんのお客様に行っていただいて、世界の宝である美しいヒマラヤを守ってほしいと思います。

小・NZも今、多くの助けを必要としています。記憶に新しい2月のNZ地震は同じような島国で、同じような時期に、被害が起きました。もちろん東北のほうがケタ違いですけれど、日本からも救援隊を出し、NZからも救援隊を出し、助け合いました。有名な大聖堂は取り壊し、日本人設計者が無料で設計しなおすそうです。今、東北も大変だから、できるだけ東北に行ったり東北のものを買ったり、復興の手助けをしましょうとしていますよね。NZに関係した日本人で「キア・カハ〜一緒に頑張ろう」というスローガンを掲げて、日本と共に頑張ろうとしています。NZの被害は、クライストチャーチの中心部に限られているので、大きな影響はありません。同じように、みなさまに来ていただくのが一番の復興の手助けになるので、NZのことも応援していただきたいと思います。

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松・こうして話してみると、その国を訪れて、感動をもらって帰ることが、美しい自然や山々を守ることに繋がるのであれば、NZでもネパールでも、どちらでもいい気がしてきました。満天の星空、みあげる星が、北斗星なのか、南十字星なのかだけの、違いかもしれませんね…。
ネパールとNZの意外な繋がり、いかがでしたか?他にも、話しているうちにどんどん色々なトピックでの共通点がみつかり、スタッフ同士でびっくりするほどでした。皆様も、どちらも訪れて、見つけてみてください…。
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投稿:朝日インタラクティブ