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機関誌「旅なかま」掲載記事など最新のトレンドがわかるブログ

旅のアクセント

2012年10月11日

旅なかま10・11号 対決 偉大なる作曲家たち生誕200年記念

〔本稿は会員誌『旅なかま』2012年10 ・11月号に掲載されたものです〕
ご新規のお客様には見本誌を無料でお送り致しますので、こちらのフォームからお申込みください。その際、「旅なかま10・11月号希望」とご記入下さい。なお、部数に限りがございますので、お早めにお申込みください。

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水谷(以下「水」)・同じ時代に活躍した作曲家だけど、つくる音楽は全然違った二人ですよね。

叶谷(以下「叶」)・そうですね。でもとりあえずヴェルディは、誰もが知ってますよね。つい口ずさむアリアもあるし楽しいじゃない。『アイーダ』の「凱旋行進曲」とか、『椿姫』の「乾杯の歌」とか…高揚しますよね!
 ワーグナーの無限旋律、口ずさめないもの(笑)ちょっと、とっつきにくいと思う人もいるかもしれないですよね。

水・でも、『タンホイザー』「序曲」とか、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』「序曲」は、CMやドラマにも使われたりしているし、なじみもあると思いますよ。ワーグナー入門にはまずこの二つを聴いてみるといいと思います。ドイツ観光でよく行くヴァルトブルク城やニュルンベルクもこの舞台ですしね。あと、公演時間も他のより短め(笑)

叶・ワーグナーの「短い」は、3時間くらいですもの…まあ、『ニーベルングの指輪』15時間(4日間かけて公演)に比べれば、ね!

水・指輪』といえば、来年3月のベルリン国立歌劇場でワーグナーの音楽を愛する勇気ある指揮者ダニエル・バレンボイム指揮の公演を聴く企画をしました!ワーグナー・イヤーを飾る、ワーグナーの音楽を愛するということがどういうことかを知る意義ある四夜

叶・本当に『指輪』しか観ないツアーなのですね。昼間の観光とかはないのでしょうか?

水・もちろんありますよ(笑)でもね、公演に集中するために昼寝か、予習をしている方が多いですね(笑)
 ワーグナーを聴くことが一番大事、あとはその次なのです、きっと。ヴェルディ・イヤーの企画は?

叶・もちろんイタリア国家をあげてヴェルディ三昧です!ヴェローナの野外音楽祭はヴェルディ演目中心。こういう野外音楽祭はイタリアの真骨頂ですね。石段の人は野球観戦みたいなノリだし、平土間でもものすごく着飾らなくていいし、初めてオペラを観てみたい、というような方にもお薦めですよ!

水・野外の音楽祭って、音響が…石段の上なんかに座っていると、風向きによっては聴こえが悪かったりしませんか?

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叶・確かに。まあうちのツアーではそういう席はとらないけれど、それも自然の演出ですよね。きれいに晴れてて、夕陽がポトンと落ち、空の色がかわった頃にジャジャーンとドラの音…石段の上の方で係りの人がキャンドルを配ると、誰かがライターで火をつけて、みんなで火を回していくの。濃紺の空の下、ゆらゆらと揺らめくキャンドルの炎に囲まれてオペラが始まるのよ。
 そんな幻想的な演出と、天井のない開放感で、全身全霊で、「オペラって楽しい!!」って思える!

水・いや、やっぱり最高の音響で、襟を正してタキシード、イブニングドレスでビシっとキメたい!という方はワーグナーの祭典バイロイト音楽祭へ。最近、フォーマルで決める音楽会も減ってきているけど、ここは別格です。
 見物人も出るほど華やかにドレスアップした紳士淑女が集まり、バルコニーから開始を告げるトランペットが高らかに響き渡り、会場に足を踏み入れるプレミア感といったら…

叶・バイロイトってクーラーがないってほんと?タキシード厳しくないかしら(笑)

水・みんな盛装して来るけど、中ではどんどん脱いでいきます(笑)
 劇場はワーグナーの理想でできているから、椅子は硬い木製で通路なく真横に一列状態。音を吸収するからクッションはつけない。

叶・おしりが痛くなりそう(涙)汗かきながら、そしてあの長い楽劇を…

水・バイロイトの場合は休憩が1時間以上あるから、その間に外へ出て涼んだり、腹ごしらえをしたり…

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叶・仮眠したり(笑)?もう本当、聞いているだけで苦行だわ…
 16時に始まって、終わるのが…

水・22時すぎ…。
 劇場のすぐそばに救護所があって、医者と救急車が待機してる。救護所にはスクリーンがあって、倒れてもちゃんと公演が観えるようにな
っているんです。
 オーケストラは観客から見えないようにつくられてるけどオケピットがすごく暑くて狭いからみんなすごい格好してますよ。Tシャツやノースリーブで…。聴くほうも大変だけど、そうやって命がけ?の演奏だからこそ本当に迫力がある…

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叶・爆笑!!でもちょっと、怖いもの観たさというか、行ってみたいかも(笑)

水・でも、ワーグナーの音楽に心酔できるから、暑いとか硬いとか長いとか、そんなこと忘れるくらい惹き込まれてしまう。
 バイロイトマジックですよ。だから、実はめったに倒れるなんてみたことないですよ。あの空間に身をおけただけで、人生最上の瞬間だったのではないかと思うくらいの経験になります!
 普通にチケットを買おうとすると10年待ちなどと言われますし、ワーグナー・イヤーに足を運べるなんて極上の幸せでしょうね。

叶・ヴェルディ・イヤーの記念企画としてもう一つ、普段は音楽家しか入れない「カーサ・デ・ヴェルディ(音楽家が音楽家らしく余生を過ごせるようにとヴェルディがつくった養老院)」のコンサートと、スカラ座の記念演出のオペラを観るコースがありますね。もちろんヴェルディの故郷ブッセートなど、ヴェルディ思い出の地巡りもします。まさにヴェルディ三昧!そういえばワーグナーの思い出の地巡りは、あまり聞かないわねぇ。

水・ワーグナーという人物を敬愛してるわけじゃなくて、音楽に夢中なわけだから…いろんなところに足跡を残していますが、詣でるのはバイロイトだけでいいのかもしれませんね(笑)

叶・なるほど!人格としてはね…
 本来はドイツ人の方が堅実と思うけど、ヴェルディとワーグナーに関しては、ヴェルディは努力をして大成して、最後も農園経営とか投資家としても大成功して…あと、女性にもワーグナーよりは誠実だったわよね(笑)

水・いや、でも、ワーグナーはいわゆるそういう経験がなければ『トリスタンとイゾルデ』はかけなかったわけで…(汗)
 で、でもだいたい名曲や名著のうまれるきっかけなんて、結構そういうの多いじゃない?

叶・いーえ!イタリア国民の「第二の国歌」である、『ナブッコ』の「行け、我が想いよ、黄金の翼にのって」の誕生秘話をご存知?二人の子供たちと妻も亡くし、独りぼっちになって失意のどん底、絶望に打ちひしがれてオペラは捨てるって言っていた時に、支配人に無理やりコートのポケットにつっこまれた台本が『ナブッコ』なの。「絶対かかない、こんなもの!」と放り出したら、開いたページが「行け、我が想いよ〜」で、一晩中それを読んでいたと。そこから成功物語が始まっていく…なんて素敵、ビバヴェルディ!!

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水・娘の名まで「イゾルデ」ってつけちゃうワーグナー、なんて素敵!!…ちょっと無理があるかな(苦笑)…?
 でも、同じ時代に生きて、お互い活躍した時代が重なっていたら意識しないわけがないと思うのに、ワーグナーはヴェルディの影響をまったく受けなかった。あれほどの偉人を無視できるワーグナーはすごい。
 ヴェルディの『オテロ』なんかはワーグナーの影響を受けているしね。ちょっと、うらやましかったりしたんじゃないかな?

叶・余裕があるから認めてあげられたんですよ、きっと!!ヴェルディはみんなに愛されていましたから。

水・そんなにヴェルディのファンは多いですか?ワーグナーの熱狂的なファンの事を「ワグネリアン」と言いますね、モーツァルトのファンは「モーツァルティアン」。でも「ヴェルディリアン」ってないでしょ(笑)

叶・「ヴェルディリアン」つくっちゃおうかな(笑)?…でも、「モーツァルト協会」(注)のようなものはありますよ!パルマにある「CLUB DEI 27」といって、会員の27人はヴェルディの26のオペラ+レクイエムの名前をもらっているんですって!誰かがリタイアするか亡くならない限り、次の人は入れない。モーツァルト協会より厳しいでしょ?強烈な人たちもいることはいるんですよ。
 やっぱり、ヴェルディの方が大衆的というか一般受けするから、聴いてる人口はヴェルディの方が多いと思うけど…

水・ワグネリアンはヴェルディ聴かない(笑)

叶・え〜〜っ、本当?

水・ふふっ。真のワグネリアンは、ワーグナー以外聴かないと思いますよ。聴いてベートーヴェンかな?ワーグナーが好きだったから。

叶・ヴェルディのファンは、たぶん、プッチーニやロッシーニ、他の楽曲も聴くものね。それでもやっぱりヴェルディに戻ってくる「魅力」があるのだと思います。

水・ワーグナーの音楽は独特だから、入り込んでしまうと抜け出せなくなるような…「魅力」と言わないでこっちは「魔力」かな…

叶・ワーグナーというか水谷さんに洗脳されそうだから、この辺で〜

2013年のメモリアル・イヤー。ワーグナーの魔法にかかるか、ヴェルディに魅了されるか…皆様が夢中になるのは、どちらでしょうか♪

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投稿:朝日インタラクティブ