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機関誌「旅なかま」掲載記事など最新のトレンドがわかるブログ

旅のアクセント

2013年10月30日

旅なかま11月号 「女性おひとり様限定」の旅を楽しむ 「一人」だけど「独り」じゃない旅を考える

〔本稿は会員誌『旅なかま』年11月号に掲載されたものです〕
ご新規のお客様には見本誌を無料でお送り致しますので、こちらのフォームからお申込みください。その際、「旅なかま11月号希望」とご記入下さい。なお、部数に限りがございますので、お早めにお申込みください。

旅なかま11月号 「女性おひとり様限定」の旅を楽しむ 「一人」だけど「独り」じゃない旅を考える
公益財団法人日本交通公社 久保田美穂子

公益財団法人日本交通公社・久保田美穂子さん(以下「久」):ここ数年、これまでグループで楽しんできたことを、積極的に一人で楽しむ方が増えています。「ひとりカラオケ」「ひとり焼肉」「ひとりボーリング」(!)などの専門店もでき、「おひとりさま」スタイルは定着したかのように思えます。ところが観光業界でいうと、特に国内の旅館などは対応が遅れていて、「一人旅歓迎」の宿などはまだまだ少ないのが実情です。

朝日旅行東京支店・「おひとり様限定の旅タスクチームスタッフ」(以下「ス」):そうですね。団体や家族旅行の方が集客面やコストパフォーマンスで効率がよく、正直、「おひとり様」は大きいマーケットではないと考えてしまいがちです。けれども、お一人参加率、特に女性率の高い弊社のツアーでは、元々「おひとり様」もメインのお客様として考えていました。それから、国内の旅館と異なりホテル利用を主とする海外ツアーであれば、対応の差はあまりないんですね。

久:なるほど。最近の同行をみますと、不況で職場や学校団体の旅行が減少していく中、実は「一人旅」というのはむしろじわじわと増えているんですね。業界内でも、「おひとり様参加」「一人旅」のコンセプトで海外ツアーを扱うところも増えてきました。

国内・海外旅行部スタッフ混合でディスカッションを行いました。

ス:そうですね。けれども、一般に「おひとり様参加」の旅というと、例えば一人部屋追加料金を元々旅行代金に含めてわかりやすくしたり、旅行後の交流会などを開催したり、というものがほとんどで、「一人でも受け付けします」「全員が一人参加なので気兼ねがありません」「お友達もできます」ということに留まっていると思っていました。またツアーの行き先など内容は今までとかわりがない。

久:とりあえず通常のツアーに「一人でも堂々と参加できる」という受け皿を整えた感じですよね。御社の場合はどのような特徴がありますか?

全コースおひとり部屋利用。グルメやデザートにこだわったり、地元の雑貨店を日本語ガイド付で巡ったり…おひとり様の女性のためにつくられた旅

ス:はい。そこで、「おひとり様」を受け付けただけのツアーではなく、内容も「女性おひとり様」にこだわったコースをつくろうと思いました。
男性の場合は「おひとり様」が集まってもあくまで単独行動をとるお客様が多いのに対し、女性は自然と仲良くなって、女子トークが始まる。男性客と女性客の間で「おひとり様の楽しみ方」は若干違うんですね。
女性は、お手洗い休憩にしても自由行動中のショッピングにしても、どうしても男性より時間がかかるものです。女性のお客様が、集合時間や待っている男性のお客様を気にして「すみません、すみません」といいながらバスに駆け込んでいらっしゃるのが可哀そうだと常々思っていました。そこで「女性おひとり様限定・恋するヨーロッパ」ができたわけです。

久:なるほど。それがこのパンフレットですね。ずいぶん可愛らしいのですが(笑)「恋するヨーロッパ」というタイトルも、中高年向けとしては思い切っていますよね。

ス:まず、女性のこぶりのハンドバッグにも入るようにパンフレットを小さくつくってみました。
弊社の海外旅行参加者の平均年齢は68歳です。「恋する〜」というのは・・・ちょっと恥ずかしいのでは?という意見もありましたが(笑)、やはりヨーロッパに対して持ち続けてきた憧れ、ときめきがいくつになってもあるのではないかと—メルヘンチックな街並みや、可愛いおみやげ、美しい芸術、キラキラのイルミネーション。女性は心の中にいつまでも「乙女」な部分を持ち合わせていると思うので、そういう夢を叶えるような企画にしたかったんです。立ち寄り先も「女性向け」にこだわっています。

久:「いくつになっても乙女」、は納得の表現です(笑)。実際参加された方の反応はいかがだったのでしょうか。

ス:みなさんはじけていらっしゃいました(笑)。かわいいもの、美しいものを、思う存分迷ったり選んだりしながら、お買い物もグルメも楽しんでいらっしゃいましたね。
かといって、弊社のお客様は知的好奇心も旺盛な女性が多いですので、見るべき名所旧跡、芸術文化もしっかり巡る。ひとりで参加をしても、共有できる、共感できるお仲間と、つかず離れずのいい距離で数日間過ごす旅。おひとり様ツアーの「帰国後交流会」はあえて行っておりません。その数日だけの交流を楽しむ方、ずっと単独行動をとられる方、それをきっかけにお友達になられる方、それぞれ自由でいいと思うからです。

久:なるほど。グループ旅行でもいいけれど、お部屋に入ったら一人になりたい。でもお食事やお買い物は独りじゃないほうがいい。「交流」というよりは、「共有」が目的ということでしょうか。
この内容ですと、朝日旅行さんの今までのお客様層より少し若い方でも参加できそうですが、いかがですか?

ス:ありがたいことにホームページを見ていただいた新規のお客様で、40代〜50代くらいの独身女性の方も増えていますが、ご主人がいてもあえてお一人で来られる60代〜70代の方もかなりいらっしゃいます

久:ちょっと前までは、ご主人をおいて奥様だけ参加というのは考えられなかったのですが・・・今は、かなりそういう方も増えていますよね。

ス:そうですね。子育てもひと段落し、ご主人も退職して趣味を楽しんでいるから、奥様もやっと一人で解放されたいという方も(笑)なんと先日は、ご主人様から「妻のためにこのツアーの件で問い合わせしたいのですが」というのがありました。

久:すばらしいですね!(笑)。
ところで国内旅行の方ではいかがでしょうか?

ス:国内旅行でも女性おひとり様限定の「なでしこ」というシリーズがあります。観光箇所やお食事も女性好みの工夫をし、ちょっと優雅な内容です!

久:やはり、海外の女性おひとり様ツアーと同じように、お買い物やお食事でワイワイと盛り上がる感じですか?

ス:国内旅行の「なでしこ」の場合はもう少し平均年齢が上の方が多いので、その分行程をゆったりしたり、お食事は量より質、などとしています。日本女性らしく静かに盛り上がっています(笑)。旅行後は、同窓会のように集まられることもあります。
国内旅行の場合は、おしゃれや可愛い雑貨のおみやげを買うというより、わびさびを求めて来られる方も多いので、海外とは少し趣きが違うかもしれません。

ス:女性だから全員買い物やグルメが好き、というわけではないですからね。
ですので海外のお客様でも、「わびさび」を求められる方は、「美の旅」のロマネスクや古寺巡礼ツアーに参加していただければと思います。山歩きを楽しむ旅、音楽の旅などテーマのある旅は、「女性おひとり様限定」とはしていませんが、目的がはっきりしているので男性も含め元々おひとり参加も多く、安心してご参加いただけると思います。

久:すべてのお客様の趣味にあわせる旅というのは難しいですよね。かといって何かに限定する企画というのはなかなか勇気がいります

ス:今までのツアーの工夫は、「美の旅」や「朝日歴史移動教室」のように、例えば美術館に詳しい学芸員をつけたり、講師に同行してレクチャーをしたりということをしていました。もちろん今までどおりそういったツアーにも重きをおいていきますが、「恋するヨーロッパ」のように、スーパーマーケットに日本語ガイドをつけて時間を割くようなコースは今までありませんでした。興味のない方からしたら「えっ?」と思うような企画かもしれませんが、やってみたらお客様には「心から楽しめた」と言っていただけました。
純粋に「楽しかった」というシンプルな感想にハッと気づかされました。ツアーの内容を濃くしようとがんばりすぎて、忘れてしまった「何か」を教えていただいた気がします。

久:お話しをうかがって、朝日旅行さんは、女性に限らずおひとりおひとりの事をとても丁寧に考えていると思いました。少人数参加のツアー(「女性おひとり様限定コース」の場合の定員は18名様)だからこそできるというのもあるかもしれませんね。
「おひとりさま」は今や、特別なことではなく「日常」になり、結婚して家族がいても一人の時間を大事にしたいという方が増えてきました。「おひとりさま」を社会も本人もポジティブに評価する時代になり、「寂しい」「かわいそう」どころか、自分自身の充実した時間を取り戻す積極的でプラス志向の行動になっていると言えそうですね。

ス:そうです!「ロンリー(独り)」ではなく、あえて積極的に「アローン(一人)」を楽しむ。「女性おひとり様限定」の旅は、ご参加いただければ今までになかったような快適さをわかっていただけると思います。
もちろん、おひとり様に限らずどなた様にも居心地の良い旅を提供させていただけるよう、今後とも努力させていただきたいと思っています。ありがとうございました。

◆関連ツアー◆
[首都圏発・海外] 女性おひとり様限定ツアー 全8コース
[関西発・海外] 女性限定の旅『笑みくらぶ』 について

投稿:朝日インタラクティブ