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機関誌「旅なかま」掲載記事など最新のトレンドがわかるブログ

旅のアクセント

2013年09月20日

江藤 詩文の世界食べある記 vol.5

〔本稿は会員誌『旅なかま』2013年10月号に掲載されたものです〕
ご新規のお客様には見本誌を無料でお送り致しますので、こちらのフォームからお申込みください。その際、「旅なかま10月号希望」とご記入下さい。なお、部数に限りがございますので、お早めにお申込みください。

江藤詩文の世界食べある記 味を求めてその先へin台湾

噛むと肉汁が溢れ出すアツアツの小籠包。スパイスの香りが効いたジャジャ麺。贅沢な気分を味わえるカラスミ炒飯。とろりとした肉餡がたまらない魯肉飯。ニンニクの芽と合わせると、ビールが止まらないスパイシーな腸詰め。野菜がたっぷり入った焼きビーフン。ふんわりした豆腐の温かさが胃腸にしみるドウジャン。甘いものなら、マンゴーがごろごろ入ったかき氷に、やさしい飲み心地のタピオカミルクティー。甘酸っぱいパイナップルケーキも。
とまあ、定番の名物だけでも、枚挙にいとまがない台湾。台北の観光夜市や路地をめぐり、これらを心ゆくまで食べ歩く。それこそ台湾旅行の王道です。

九分の芋餅

“恋人の湖”の名物は原住民料理

九分の茶藝館でティータイム

だけど地方には、まだ食べたことがないものが、隠れているのではないかしら。そう思い当たると、台北だけでは飽き足らなくなり、三度目の台湾旅行でついに郊外に行ってみることにしました。
ローカル線に乗り、駅弁を食べながら目指したのは、”台湾でもっとも美しい”といわれる景勝地「日月潭」です。”恋人の湖”とも呼ばれる湖面は、ちょうど夕陽がかかり、きらきらと輝いてロマンティック。見つめ合ったまま動かない若いカップル。楽しげにひとつのソフトクリームを分け合う新婚さん。手をつないで湖畔を歩く老夫婦。デートスポットや新婚旅行先として、台湾の人たちから支持されていたこの美しい湖は、近年、外国人旅行者からも熱い注目を集めています。
その日月潭の郷土食は、原住民の伝統料理。湖をぐるりと囲む山間部には、いまもサオ族をはじめとする原住民がくらしています。
土産物屋が軒を連ねた通りには「原住民料理」の看板を掲げたレストランがちらほら。湖に面した高級リゾートホテルのなかにも、彼らの食材や調理法を取り入れ、現代的にアレンジして提供するところもあります。
たとえば原住民の主食「チナフ」。これはヒエやアワのような雑穀で、このままでは少し食べづらいのですが、私が食べた料理は肉まんのような形状で、中にとろみのある餡が入っていました。餡は、周辺の山から集めたキノコ類と野菜でできていて、肉や魚は一切使わない精進料理です。キノコの旨味が凝縮した餡をチナフによく絡ませると、舌ざわりがぐんとよくなり、雑穀の香ばしさが際立って食べやすい。その他の料理にも、山で穫れた地衣類や植物の葉、漢方などが使われ、原住民の伝統食はヘルシーな滋養食なのでした。

映画の舞台でのんびりお茶を

パン

もっと気軽に、台北から日帰りで行くなら、九份も魅力的。九份は、台北郊外の、山と海に挟まれた小さな町です。台湾や中国では、映画「悲情城市」のロケ地として有名になりました。「悲情城市」は、第2次世界大戦後の歴史に翻弄される台湾を描いた作品。聾唖の青年を演じたトニー・レオンの切ない演技もあって、大ヒットしました。日本では、スタジオジブリのアニメ映画「千と千尋の神隠し」のモデルになったとも言われています。
数々の映画の舞台に選ばれるほど、風情ある街並みを眺めながら、お気に入りのお茶屋でのんびり中国茶を飲んだり、食べ歩きをしたり。九份の名物は、サツマイモの粉でつくる芋餅です。
親日家が多く、食事も日本人の口に合い、何度でも通いたくなる台湾。2度目以上の台湾なら、台北から少しだけ足をのばす旅もおすすめです。

撮影:江藤詩文

江藤詩文 その土地の風土や人に育まれた食、歴史に裏打ちされた文化を体感するなど知的好奇心を刺激するラグジュアリーな旅のスタイルを提案する。現在朝日新聞デジタル&Wに「世界美食紀行」、msn産経ニュースほかに「江藤詩文の世界ゆるり鉄道の旅」を連載中。

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投稿:朝日インタラクティブ