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水面に映るヨーロッパ
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日本人にとって、水のある景色はあたりまえに感じられます。しかし水から遠いヨーロッパの国では、水辺は人の心を解放するといわれ、古くから人々の憧れでした。時のながれ見つめてきた地中海、湖、滝、河。これからの季節、いずれもその蒼さを増し、旅人を優しく迎えてくれます。
イタリア北部には氷河によって形成された湖がいくつかあります。その中で一番大きいのが、「ガルダ湖」です。豊富な水量に加え、北部の山々が冷たい風をさえぎるため、北にありながら地中海性気候。エメラルド色の湖に突き出した街シルミオーネには13世紀のスカラ家の城塞があり、古代遺跡が残る街並みと湖の美しい景観を望むことができます。
ガルダ湖の北は、アルプス山脈が連なり、イタリア随一の景観を誇るドロミテ山塊が高々と聳えます。ドロミテにはたくさんの湖がありますが、一番のお奨めは水面にトレチメの姿を映したミズリナ湖でしょう。
ドロミテの山々から水を集め、深い渓谷をつくって南下したブレンタ川が流れる町がバッサーノ・デル・グラッパです。葡萄の蒸留酒グラッパと陶器で有名は町ですが、もうひとつの見所はブレンタ川にかかる長さ88メートル、幅8メートルの木製の「ヴェッキオ橋」。欄干がついていてバルコニーのような突き出しもあり、眺めの素晴らしさ、設計と風情の良さから世界遺産に登録されています。(野口 静子)
夏はすぐそこまで来ているアドリア海の恵みの国・クロアチア。まばゆい光溢れるアドリア海、神秘的な浅葱色の湖、真っ青な空、湖に映る濃い緑色。夏のクロアチアには様々な色があふれています。日本には様々な色をあらわす名前がありますが、夏のクロアチアにも紺青色、瑠璃色、藍色、浅葱色・・・と様々な水のブルーが目に飛び込んできます。
「アドリア海の真珠」ことドゥブロブニクでは、紺青のアドリア海に出会います。深い爪跡を残した内戦から見事に立ち直り、中世そのままの姿を取り戻したオレンジ色の瓦屋根が並ぶ旧市街。壮麗な館や教会などが道沿いに並ぶ歴史の宝庫。それを抱きかかえるように建つ城壁を歩きながら眼下にはアドリア海と、点々と浮かぶ島々。アドリア海沿岸には5790kmの海岸線と1200近い島があり、ヨーロッパの人々にとっては旧ユーゴ時代から、ドゥブロブニク近郊はとっておきのリゾートだったとか。
クロアチアの魅力は海岸沿いだけではありません。中西部の内陸に位置する、広大なプリトビチェ湖群国立公園では、エメラルドグリーンの輝きを持つ16の湖とそれを結ぶ90以上の滝に心癒されることでしょう。石灰華が川の水を堰き止めてできた湖は澄み切ってとてもミステリアスな風情。その中を鱒が泳ぎまわり、清冽な滝が飛沫をあげています。今日もその中で世界中からの人々がいのちの洗濯をしています。(大和 恵美子)
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