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旅なかま 11・12月号

イラン・
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イラン9月28日、今年4月に改装されたばかりのイラン・イスラム共和国大使館の地下ホールにおいて「イラン・セミナー」を開催し、多くのお客様にご参加いただきました。ゲストスピーカーとして大使館より参事官のジャヴッド・カゼミ氏、イラン航空よりマーケッティング部長のアユビ・A・R氏、シルクロード観光協会より日本代表の茂木弘氏を迎え、イランの現状や歴史、見所等のお話をしていただきました。セミナー終了後、モーセン・タライ特命全権大使よりお話を伺いました。

 ―始めに大使のふるさと・イランの概要について教えてください。
大使 イラン・イスラム共和国はアジアの南西部にあり、中東地域のなかでは最も東に位置しています。北にはカスピ海と、アゼルバイジャン共和国、トルクメニスタン、南にはペルシア湾とオマーン海に面しており、西にはトルコとイラク、東はアフガニスタンとパキスタンと国境を接しています。国土面積は日本の約4.5倍の164万8000平方キロ、人口はおよそ6830万人です。

 ―国土の特徴についてはいかがですか?
大使 北のカスピ海と南のペルシア湾の間には、山脈に囲まれた広大な中央高原が広がっています。国土の3分の1は砂と小石と岩塩から成る中央砂漠が占めています。一方でカスピ海沿岸地帯では、日本と同じように湿気が高く、人々の多くが農業、特に稲作に従事しています。このように、雪が深く降り積もる山脈や緑豊かな森林などの雄大な自然の恩恵に加え、四季折々の変化や多種多様な気候条件こそが豊富な種類の農産物を生み出しているのです。

 ―なるほど、日本と同じように変化に富んだ自然条件なのですね。食事もそうですか。
大使 そのとおりです。なかでも、カスピ海沿岸では魚や野菜料理が多く、魚の炭焼き、燻製や塩漬けなど、日本と共通する食文化があることは注目に値するでしょう。

 ―では、日本と違う点は、どんなことでしょう?
大使 イランは多民族国家であり、遊牧民で西部山岳地帯に居住するクルド族や半遊牧民のロル族、ザクロス山脈に居住するバフティヤーリー族、農耕半遊牧のバルーチ族、その他アラブ人、トルコ人、トルクメン人などさまざまな民族から構成されています。その点が日本と違う点です。このような民族的多様性にもかかわらず、イランの人々の間に相互関連性、統一性が存在する理由は、この国が数千年の間綿々と守り続けてきた独自の文化に隠されています。
 全国土に散在する考古学的遺跡や建造物は、イランの歴史と文明の代弁者として、その豊富な英知をまざまざと物語っています。紀元前13世紀のエラム王国の古代都市遺跡であるチョガー・ザンビール、紀元前5世紀のアケメネス朝ペルシア帝国宮殿跡のペルセポリス、サファヴィー朝時代の壮麗なモスクからなるイマーム広場、バムの城塞遺跡などは世界遺産としても有名です。

 ―では、最後にメッセージをお願いします。
大使 観光による人的交流は2国間の相互理解に多大な影響があると考えます。日本の皆様方が、数多くの歴史遺跡や名所を抱えるイランを訪問されることを願ってやみません。古来よりシルクロードを通じて文化的交流が営まれてきたイランと日本は、お互いに誇るべき歴史と文化、そして美しい自然を有しています。いずれも長い歴史の中で他民族の文化を消化吸収し、豊かで特色ある文化を作り上げたという共通点があり、お互いの文化を尊重し理解する土壌があります。今後両国民の相互理解と交流がさらに促進され、友好関係が発展することを願い、皆様へのご挨拶に代えさせていただきます。

シュイフ・ロトゥフェラー/イスファンイマームモスク/イスファンイランの女子大生




モーセン タライ氏 モーセン タライ氏
駐日イラン・イスラム共和国特命全権大使

1954年生まれ。
テヘラン大学にて1975年に経営学士号を、また1977年に経済学修士号を取得。1977年から79年までイラン企画管理最高機関にて上級調査専門官として働く。管理計画機関にて1980年から84年までマクロ経済プログラミング上級調査専門官、1980年から92年まで国家計画本部書記官、そして経済計画室長として、1984年から92年まで歴任する。同氏はイラン最初の国家開発計画の筆者であり、さらに同氏は在ローマ・イラン大使館で経済参事官および代理大使、イラン・イスラム共和国外務省にてヨーロッパ・アメリカ局顧問および経済調整局局長、駐大韓民国イラン・イスラム共和国大使、外務大臣付特別補佐官などを歴任し、その後2004年10月に駐日イラン・イスラム共和国特命全権大使として就任。

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