SPAIN(スペイン)
春、オランダへ一歩降り立つと、そこは一面の花畑。赤、黄色、白、紫と色とりどりの花の帯がまるで絨毯のように広がり、皆様をお迎えしています。特に世界的に有名なのがリッセという町にあるキューケンホフ公園。この公園には、チューリップを含む700万株もの球根花が咲き乱れ、世界中の人々の目を楽しませています。15世紀のヤコバ男爵夫人のキューケンホフ(キッチンガーデンの意)だったことから、キューケンホフと名づけられたこの公園は、1949年、当時のリッセ市長と球根栽培業者たちの協力で球根と花の野外展示場として始まりました。キューケンホフ公園の花は毎年レイアウトを変更して新しく植えつけることによって、毎年違うデザインの公園が楽しめるばかりでなく、環境にも優しく、花の状態を良好に保つことができるようになっています。誰が写真を撮ってもプロのように美しい作品ができる(?)と人気の写真スポットでもあるキューケンホフ。今年はご自身のカメラを持って、とっておきの春の一枚を撮影してみませんか?
オランダ最大のお花畑地区でもあるキューケンホフ公園周辺では、毎年4月終わりに(注:今年は4/22開催予定です。)春の花のパレードが行われます。これは、周辺に咲き乱れる球根畑の花を使って飾られた花車(山車)が北海沿岸のノールドワイクからハーレムという町まで練り歩くというもの。オランダの春の風物詩です。
最近、人気急上昇中なのが、オランダ東部のゴッホの森と呼ばれる地域。デ・ホーフェウェルウェ国立公園の中にあるクレラー・ミュラー美術館がゴッホの作品で有名なことから「ゴッホの森」と呼ばれるようになりました。クレラー・ミュラー美術館では「夜のカフェテラス」「アルルの跳ね橋」といった300点近いゴッホ作品だけでなくセザンヌ、ルノワールなど幅広いコレクションを所蔵しています。併設の野外彫刻公園と共に、春の光と新緑が調和した中で数々の名作が楽しめるお薦めの美術館です。
美術と言えば、2006年はレンブラント生誕400周年という記念すべき年になります。アムステルダム国立博物館の「夜警」を中心としたレンブラントの展示会の他、2月24日〜6月18日まではゴッホ美術館で特別展「レンブラントとカラバッジョ」を開催。共に17世紀に活躍した光の魔術師の競演は見逃せないところです。
2006年、見所いっぱいのオランダへぜひ皆様でお越し下さい。
〈文〉オランダ政府観光局 飯田 純子
GREECE(ギリシア)
神話の舞台を彩る 春の花々
遥かなる古代の神話が息づく国ギリシア。 神々が繰り広げる物語に登場する街や山、森、川の中には、今もそのままの名前で残っているものがたくさんあります。ギリシア神話は単なる空想話ではなく、実際の地形や自然、風土を踏まえて創られ語られていったお話。つまり、目に見える景色全てが神話に関係しているといえます。そのためギリシアを訪ねると、まるで自分自身が神話の舞台に立っているかのような感動に包まれてしまいます。
自然と密接に結びついた神話の国を訪ねるのなら、花に溢れ自然の恵み豊かな春は、より密接に神々と向き合えるベストシーズン。黄色い菜の花やエニシダ、モモやアンズの花、野生のラン、ヒヤシンス、赤いケシの花などなど…。どれも、物語の中で効果的に使われたり、登場人物が変身したものであったりします。
ヒヤシンスはアポロンに愛された美少年ヒュアキントスの、クロッカスは悲恋に泣いた少年クローカスの化身。色とりどりの春の花は、石造りの古代遺跡を彩るだけでなく、その花自体が神話そのものなのです。
春、オリンポス山に集う神々は、
花の絨毯を歩く
ゼウスを中心としたオリンポス十二神が住むと伝えられ、世界で最も古い聖地の一つオリンポス山。標高2917m、ギリシアの最高峰でもあります。
神々しく厳かに聳えるこのオリンポス山は、春になると麓や谷間の散歩道が様々な花々で埋め尽くされます。美しく広がるお花畑を見ると、神々がこの山を好み、住処としたことも納得です。
特に目に付く赤いアネモネの花は、ギリシア語の「風(アネモス)」に由来し、美神アフロディテの息子アドニスの化身といわれています。オリンポス山から吹く風に揺られる赤いアネモネはとても印象的。お花が好きな方はその背後に息づく神話の世界に引き込まれ、神話好きの方は目の前に美しく咲く花の姿に魅入ってしまうことでしょう。
神話と自然が融合したギリシアならではの旅の楽しみ方。そして春だからこそ味わえる楽しみです。ぜひ花々が咲き乱れるこの時期にギリシアへ。
MADEIRA(マデイラ島/ポルトガル)
洋上の花園
ポルトガルの首都リスボンから南西1000km先、大西洋上に花々が絶えることの無い、常春の島があります。マデイラ島――「大西洋の真珠」と称えられるこの島は、大航海時代にポルトガル人によって発見され、航海を通して世界各国の花々が持ち込まれました。日中の平均気温が年間16〜22℃と温暖な気候のため、一年中毎日、新しい花が咲き、世界中の花がここで見られると言われる程多くの種類の花々を見ることができます。
山の斜面に広がる島の中心都市フンシャルは、段々畑の間に白壁とオレンジ色の屋根の家々がアクセントを加える、明るい雰囲気の街。賑やかなラブラドーレス市場には、いつも色とりどりの花や果物が並べられています。花を売る女性たちが着ているのは、これまた色鮮やかな民族衣装。一層マデイラ情緒を盛り上げてくれます。目の覚めるような色に溢れる情景を見ると、マデイラ島の自然の恵みに感謝してしまいます。
そして、更にこの街が華やぐのは毎年4月に開催されるフラワー・フェスティバルの期間。 島特産の花々の香りが街中に漂う中、花で飾られた山車のフラワーパレードや、子供達のパレード、ショーなど様々な催し物が行われます。この時期マデイラ島では、カラフルな花々に加え、人々の笑顔も溢れることでしょう。
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