朝日サンツアーズ
朝日サンツアーズの旅とは ツアー紹介 旅行説明会 お薦めの旅 旅なかま
サイトマップ サブメニュー お問い合せ 利用規約 サイトマップ  
旅なかま 11・12月号

山麓の彼方
山麓の彼方
山麓の彼方


AUSREIA TYROL チロル

心休まるチロルの休日

戯れる鳥の囀り、牧草を食む牛が奏でるカウベルの優しい音色。夏のチロルの一日はこうして始まる。
 チロルを訪れる旅人そしてハイカーの多くは一つの村に長く留まる。移動に明け暮れることは決してない。実はこれがチロルを楽しく旅する秘訣なのだ。
 アルプスに囲まれた幾多もの渓谷(タール)から成るチロルは玄関口のインスブルックをはじめ、エッツの谷最深部オーバーグルグル、アルペンリゾートとして名高いレッヒ、サンクトアントンなど魅力的な村々が続く。情緒すら感じる築百年は超えているであろう木造家屋はとても可愛いらしく、色彩豊かな花々が窓を彩る。素朴な生活で決して豊かとはいえないが、アルプスの懐に抱かれ自然と共生する人々の心の豊かさは村人達の笑顔を見れば一目瞭然だ。
 また、チロル地方は古代から交通の要所として大きな役割を担い、中世ハプスブルグ時代には銀、銅、岩塩が採れたことから「ハプスブルグ家の財布」と称された。第一次世界大戦後には北チロル・南チロルと2ヶ国に分断された。それでも彼らは自らのことを「チロル人」と誇らしげに呼び、その伝統を頑なまでに守り、今に大切に伝える。
 氷河を抱く山並み、のどかなお花畑や深い森、静かな湖など手付かずの大自然が所狭しと存在するにも関わらず、その様相はあくまで控えめ。控えめだからこそ、じっくりとチロルに向き合うことでその魅力の深さに気が付くのだ。
 チロルの優しい情景に身を委ね身体の芯からリラックス。日々の喧騒に生きる私たちには何よりの休日だ。


ZERMATT ツェルマット

山岳ホテル クルム

ツェルマットから登山電車に乗り、終点のゴルナグラート展望台へ。ここは森林限界をはるかに越えた標高3100m。遮るものは一切ない360度のアルプスのパノラマが目の前に広がる。東西1200kmの長さを誇るアルプス山脈。その広大さ故、絶景と名高い展望台は幾多も存在するが、それらのいずれをも凌駕する景観がここに展開する。
 雲海のかなたに聳える永遠の名峰マッターホルン、氷河を抱いた抜群の存在感モンテローザ、そしてリスカム、ブライトホルンなど無数に連なるアルプスの峰々と同じ目線で対峙することができる。すると不思議なことに山に対して親しみを感じるのである。
 夕刻、最終の登山電車がツェルマットへ下りてしまうと、途端に辺りは静寂に包まれる。この見渡す限りのアルプスが私たち山岳ホテル宿泊者だけのものとなるのだ。モンテローザの夕焼け、満点の星空、マッターホルンの朝焼け、私は寝る間も惜しんでこの最高の贅沢を心から味わった。
 景観ばかりではない。山岳ホテルこだわりの古き良きヨーロッパの伝統と格式を重んじる内装は山の上とは思えぬ快適な滞在を演出し、あたかも歴史に名を刻んだかつてのアルピニスト達と同宿しているかのような荘厳な雰囲気が何とも心地良い。
 私はここを訪れる度、山の素晴らしさを再認識し、山を心から愛する山岳ホテルスタッフの笑顔に来訪を誓うのである。


ROCKY ロッキー

 この光景は6月下旬、ロッキー最高峰で知られる夜明け直前のマウントロブソンの雄姿である。標高3954メートル、世界の山脈群の中では驚くほどの高さはないが、北緯53度札幌から10度も北に位置するロブソンをはじめとするロッキーの峰は、3000メートルを超えると氷河群が広がるスケール感を誇る。
 その夜明けはロッキーの中で最も時の流れを見せるワイルドなロッキーの姿でもある。夜、冷えた山々の冷気は太陽光が入り込むことにより暖められ木々の間から蒸気となり消えてゆく。同時にその頃は、野生動物の時間でもあり、暑さが苦手なブラックベアーの親子はブルーベリーをほうばり、森へと戻る時間でもある。鳥の声、川の流れ、風の音、夜明け前のロッキーのひとときは街の喧騒でかき消されている地球の鼓動を呼び戻すようでもある。
 そして太陽が昇り観光の時間が訪れる。ロッキーに通る一本のハイウェイは野生動物を見物する人や氷河観光の車など人工的な音の世界がやってくる。そんな時はその道から一歩山に入ってみる。誰もいないトレイルを20分も歩けばハイウェイからの雑音は自然の音に変わり、再び、朝のようなワイルドなロッキーの時間が蘇る。そこには数え切れないほどの高山植物が咲き、運がよければ野生動物にも出会える。そのようなロッキーを体感したければ、焦らずゆっくり、自然の中に身をまかせロッキー旅するしかない。野生的魅力と自然の魅力が恐縮されたロッキー山中の国立公園群、出来る限り時間をかけて巡ってみる、それが本当のロッキーの魅力である。カナディァンロッキーを自分の目で、ひとつひとつ歩いて見る、必ず満足のゆく旅になる。


KARAKORAM 桃源郷フンザ

8000mの峰4座。60を超える7000m級。そして世界最大級の氷河地帯。この大迫力が全長500kmからなるカラコルム山脈である。あの、世界第2の高峰K2(8681m)もカラコルムに属する。残念ながら街道沿いからは眺めることはできないが、それだけカラコルムの懐は深いともいえる。
 その麓にフンザはある。標高2500m、その村はかつては西安へ向かうシルクロード最大の難所であったクンジュラブ峠に近い大パミール高原へ向う途中のシルクロード沿いにある。その道は現在カラコルムハイウエイと呼ばれる。フンザは974年までひとつの王国だった。紀元前からアレキサンダー大王をはじめその恵み豊かなカラコルムの谷を我がものとするグレートゲームという名の領土争いに翻弄されながらも、文明という世界的な流れを断ちフンザ独自の伝統を守り築いた歴史がある。 
 ある4月。その地を訪れた。村にたったひとつの通りであるバザールの坂道を歩いてみた。そこで出会う人々は皆、微笑みを投げかけてくる。それは旅人を歓迎する安堵感をも与えた。きっと村人は皆、この自然の中で心豊かで穏やかなのであろう。そしてその瞳の奥に潜む力強い眼差しは、自然の中で生き抜く厳しさをも思わせた。坂を登りきりかつてのバルチット城跡に着いた。振り返るとそこには、辿ってきた道脇がピンクに染まるアンズの木々で覆われ、その向こうにはラカポシ(7788m)の雄姿があった。そしていつのまにか365度白い嶺に囲まれたカラコルムの世界にいた。―カラコルム山脈の魅力とは、圧倒的に男性的な迫力の山々とそこに生きる村人であることは間違いない。そして旅人を和ませる空間と歴史的な魅力が加わる。―僕はフンザをどのように伝えようかいつも迷う。いくら考えてもフンザをシャングリラ(桃源郷)としか表現できない。
 1889年、イギリスの探検家ヤングハズバンドのカラコルム遠征により、初めて英国から世界にカラコルムの山々が紹介された。
〈文/大和大輔、文・写真/松本秀信〉


中国の大自然

 チベットに鉄道のない時代が終った。    中国西部の青海省西寧とチベット自治区首府ラサを結ぶ青蔵鉄道が完成し、鉄道では世界最高地点となる海抜5072mのタングラ峠を越えラサへ。航空機とほぼ同じように気圧調整し高山病を緩和するよう設計されている。おかげでチベット観光ブームがにわかに高まっている。近代化へひた走る中国、道路が整備され、新しいホテルが建てられ、6000m級以上の山々を仰ぐチャンスが広がったと同時に、どこまで発展しつづけるのだろう・・・と気持ちと裏腹な心配もしてしまう。
 〜四川省亜丁〜三神山と呼ばれる`仙乃日山(6032m)a`央邁勇山(5958m)a`夏諾多吉山(5958m)aが聳える。ここはまだ、昔のままの姿を残している。チベット仏教の信仰心を持って山と共存している人々に出会うことができる。成都から、または雲南省から、いくつかの峠を越えて亜丁へ。6〜7月は、珍しい高山植物が咲き乱れ人々の眼を楽しませてくれる。拠点の地に選んだ日瓦は、とても長閑。特に夜は、月の思慕という感覚を取り戻した気がした。山や花も素晴らしいが、月や星、空や雲を眺めることも忘れてはならない。
 どこか懐かしい情景がまだ多く残っている中国。美しい高峰、可憐な花々、子供の素顔、老人の笑顔、素朴さに出逢える今、古き良き時代とさかのぼる前にぜひ今ある大自然を謳歌したい。
(大島明未)


前のページへ 次のページへ



お申込・問い合わせ:03-5777-3377(海外旅行)/03-5777-6688(国内旅行)
営業時間:月〜金(09:30〜18:00)/ 土・日曜・祝日 休業
メール:webmaster@asahi-suntours.co.jp (海外旅行)/ cus@asahiryoko.co.jp (国内旅行)
 
↑このページの先頭へ

Copyright(C) ASAHI SUN TOURS 2004 All rights reserved.