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機関誌「旅なかま」掲載記事など最新のトレンドがわかるブログ

旅のアクセント

2013年08月06日

【スタッフひろば】対決! ドイツが好き VS イタリアが好き

〔本稿は会員誌『旅なかま』7月号に掲載されたものです〕

対決! ドイツ vs イタリア!!サッカーのワールドカップ真っ只中ですが、皆さまはどの国を応援されていますか?スポーツでも文化でも、何かと比べられるドイツとイタリア。それぞれ違う個性を持ちながら、旅人を魅了するこの二カ国。今回は、イタリア好き代表とドイツ好きの代表の社員に個人的な思い入れを語ってもらいました。ドイツファンの皆さま、イタリアファンの皆さまも、「そうそう!」と共感したり、「いや、違う!」と反論しながらお楽しみください。

鹿野(以下「鹿」)私はとにかくイタリアに行くと元気が出て帰ってきます。小林さんは大のドイツファンなのですが、まずその魅力を聞かせてください。
小林(以下「小」):私は…ドイツが好きなのは、添乗していて、快適で安心というところですね。ホテルでも、お湯がでない、電話が通じないとかないし、部屋に問題があればすぐに修理をしてくれるし…あてにしていた高速道路のドライブインが閉まっていることもないし、とにかく絶望的な思いをすることがないですよね。
鹿:私たちが行く時は仕事で行くことが多いですから、快適で便利で安心というのは大事なことですね。イタリアでは時々酷い目に遭いますし、腹の立つこともあります。その点、ドイツの素晴らしさは認めざるを得ない。治安もイタリアよりいいですしね。ただ個人的には、ドイツへ行くと、なにか整いすぎちゃっているというか…街も建物も。戦災で壊されたものを一個一個積みあげて、それは立派だけど、前より綺麗に造っちゃったんじゃないかと。
:確かにそういうところはありますね。でも、ただ綺麗に修復するのではなくて、たとえばニュルンベルクも市民の意見を反映して、あの形に復元したんです。
鹿:オリジナルより良いものをつくるのがドイツなのかもしれませんね。 イタリアの場合は一部どこか古代ローマが残ってて、中世も、ルネッサンスもあって、古い建物の正面だけをバロック様式に変えるみたいな事をしますよね。広場に立った時に、2000年がひとつの空間にあるという経験が比較的ありますね。アッシジの広場には古代ローマの神殿があり、時代時代を代表するような建物がひとつの空間に違和感なくある。ヨーロッパ人共通かもしれないけど古いものに対する絶対的な崇拝、古いものから受けるインスピレーションを加えておもしろいものを創造するというのはイタリア人は特に本当に優れていると思います。

アッシジ(イタリア):コムーネ広場 フロイデンベルク(ドイツ)の木組みの家並み

[写真左:アッシジのコムーネ広場 提供:Wikimedia Commons 原著作者:Fantasy]  [写真右:フロイデンベルクの木組みの家々]

:ドイツでも、レーゲンスブルクとか、古代ローマに遡る町はありますが、「空間」として今も生きているのは、少ないかもしれませんね。ケルンやトリアにも「遺跡」や「モニュメント」としては残っていますが…。そもそも森の文化なんですよ、石ではなく。北ドイツなんて大理石もないのに、レンガを大理石にみたてて教会をつくってみたり、工夫をしてるんですよ。豊富な森林を利用して国中に美しい木組みが発達しましたしね。
鹿:綺麗な木組みの街はたくさんありますけど、昨日も木組みとマルクト広場、今日も木組み、明日も木組みっていうのが私はちょっと…。
:何をおっしゃいますか。木組みの家は、形もデザインも、街によってまったく違います。モスバッハの木組み、ゴスラーの木組み、ライン河近くのフロイデンベルクの木組み、全部違うじゃないですか。
鹿:……。
:ドイツの街々は本当に端正ですよ。端正な中に、地域性もある。そういう繊細さが…
鹿:いや、私は若い頃、ローマやナポリ、フィレンツェに初めて行ったときに、「なんてきたない街なんだ!!」と…今も行って、すごくきれいだとは言わないけどすごく居心地がいい。何なんでしょうねこの感覚は。自分の家がそうだからかなあ(笑)。
:私は逆に自分の家が汚ないので、旅行先ではキレイなものが見たい(笑)。今ではそれほど差がないけど、EUになる前は、ドイツの国境越えた途端に、車窓の景色が汚くなりましたよね。ドイツ語圏であっても、道路はガタガタだったり。
鹿:ドイツはきれいにベランダに花を飾ったり、統一感を出したり。基本的にはゲルマン系のすごいところだと思いますよ。イタリアだと基本的には隣街と絶対違うふうに作ろうという意識が見え見えですよね。同じトスカーナの街でもシエナ、フィレンツェ、サンジミニャーノ。比べると、絶対うちだけのものを作ろうな!っていう。
:すごい競争心(笑)。
鹿:イタリアは対抗意識が強くて、独立していたという歴史がありますから。
:それはドイツも一緒。…たまたま統一の話がでたんですけど、ドイツでは、小国に分裂していたことが、現在良い形になっていることもあります。例えば…イタリアの地方都市に、フィレンツェのウフィッツィをこえる美術館がありますか?
鹿:…というのは?
:ドイツは、ベルリンの博物館島だけじゃないですよ。ミュンヘンやドレスデン、シュトゥットゥガルトにも名だたる美術館がありますし、美術館以外にもミュンヘンのドイツ博物館、ニュルンベルクの国立ゲルマン博物館みたいな世界的な博物館がありますよね。地方都市にここまで立派な博物館・美術館があるのは素晴らしいことだと思いませんか。
鹿:うーーーん。なるほど…(悔しそう) …でもその美術館の目玉はほとんどイタリア絵画だったりしませんか?
:まあ蒐集品としては。でも、世界のどこにもない博物館がドイツには点在している。内部もきちんと整理されていて、まわりやすい。それは地方都市を発展させたドイツの賜物なんですよ。

鹿:え〜っと、じゃあ食べ物の話にしましょうかねえ。イタリアは北、真ん中、南まで美味しいですね。食材も、パスタから米から肉から魚からキノコから全部あるし。ドイツのソーセージは、あれ名前は全部違うけど大きさ違うだけなんじゃないかと私には思えて…。
:食材の豊富さでいったら地理的な要素が大きくなってしまうのでハンデつけてください。ドイツはアルプスより北ですから。でも、地域性はあるんですよ。南ドイツにマウルタッシェンという、ラビオリみたいなのがあるんです。それは南にしかない。北ドイツの人は、一生食べないかもしれない。スープも、クリアなスープが多いですけど、ザクセンいったらポテトスープになる、あのスープは絶対南では食べられない。ソーセージもちゃんと違いがありますよ。あとビールとパンは絶対ドイツですよね。
鹿:パン…?
:イタリアの朝ごはんは淋しいですよね、種類の少ないパンとハムとチーズだけ。
鹿:だって地中海方面はコンチネンタルですから。朝はあんまり食べない。夜あれだけ美味しい物を食べたら朝食べたくないですよ。コーヒー一杯でいい。アマルフィなんかで目覚めて、朝あの景色を眺めながらのコーヒー…。  とにかくイタリアというのは、南北に長いからアフリカみたいな所からスイスみたいな所まで景色が次々移り変わるのがおもしろい。海も島もあるし。
:景色については、ドイツの方が四季折々で美しいと思います。四季の風物詩を大切にする感性という、日本人と共通するものがあって私は大好きです。冬が長くて厳しいから、ドイツの人は、イタリアの人たちの何倍も春を待っているし、夏の短さ、はかなさも知っている。秋の紅葉・黄葉も緑が多いので楽しめますし、なんといっても国中がロマンチックになるクリスマスは最高です!
鹿:確かに秋のドイツは美しいですね。イタリアはあんまり森ってイメージがないから。そういえばイタリアの旧市街には、広場はあっても公園って少ないですね。
:「緑地」という用語もドイツ語に由来すると言われている位ですから、ドイツは、街中にも緑が多いです。それに比べるとイタリアは「石」で「褐色」というイメージです。ドイツには木と土のぬくもり、緑がありますね。
鹿:イタリアの中世の街に住んでいる人はその窮屈感を前提として、週末は緑を求めて郊外に行ったりします。だいたいの街は丘の上の旧市街と麓の新市街があって、多くの人たちは、不自由だからと新市街に住むんだけど、もう一回回帰して、やっぱり褐色の旧市街へ戻るんです。石畳の坂道を荷物もっておばあさんが歩いてるの良く見ますけど、それでも住みたいというこだわりはすごいですよね。幸せなんでしょうね。不便とかじゃなくて、落ち着くというか。
:…ところでこの対談は、いつ落ち着くのでしょうか?
鹿:どちらの国にも、魅力的なコースがたくさんありますので、お客様に選んで頂きましょう!

このあとも、熱い激論は延々と続きました…それほど語りつくせぬ魅力のあるドイツ、イタリア。やはり落ち着く国を訪ねるか、新たな発見をしに出かけるか…お迷いの方はぜひご相談ください!
【出席者】
モツァレーラ鹿野 クーヘン小林モッツァレーラ鹿野 = 鹿野眞澄(右) イタリアとスペインへの思い入れが強いラテン気質。鹿野部長に「大丈夫なんじゃない?」といわれると皆なんとなくそんな気持ちになる(?)/編
クーヘン小林 = 小林広子(左): 入社以来「ラテン系」を公言する部長の下で、けなげにドイツを愛し続けて来たゲルマン系。でも、本当はフランスも好き☆

 

 

投稿:朝日インタラクティブ