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機関誌「旅なかま」掲載記事など最新のトレンドがわかるブログ

旅のアクセント

2019年09月10日

《海外ツアー企画者 旅のコラム》セビリア 隠れた名所・インディオス古文書館

 

 


□セビリア 隠れた名所・インディオス古文書館□


 

スペインアンダルシア観光の華セビリア。1492年、コロンブスの新大陸発見後、セビリアは新世界への表玄関となり、その後、国王の命により植民地貿易の独占権を手に入れ、比類のない繁栄の時代を迎えます。スペインの船はセビリアを出港し、南米や中米の豊かな鉱物、主に銀塊を満載して帰港しました。16世紀半ばには、セビリアはヨーロッパ屈指の規模と繁栄を誇る都市となりました。その面影は、街の至る所で見受けられ、ヨーロッパ世界でも3番目の規模を誇るセビリア大聖堂や、ムデハル様式のアルカサル、当時の富の象徴を表す歴史的建造物とセビリアの繁栄を偲ぶことが出来ます。

 

しかし、それをもっと違った形で、それも明確に実感できる場所があります。私は仕事柄セビリアには十数度訪れていますが、残念ながらこれまで機会がなく、今回初めて「インディオス古文書館」を訪れました。隣の大聖堂は世界中のツーリストでごった返していますが、インディオス古文書館は、ウソのように静まり返り、訪れる人もまばらで、この古文書館のハイライトともいえるコロンブスが息子に宛てた直筆の手紙を、一人でじっくり見ることが出来ました。また、コンキスタドールといって、新大陸で成功を収めた征服者たちに関する資料が多く展示されています。中でもアステカ帝国を滅亡させたコルテスが、征服後にメキシコ(Nueva Espana)の様子を国王に伝える手紙や、インカ帝国の征服者ピサロが仲間に宛てた手紙と興味深い展示が目白押しです。

 

インディオス古文書館

 

ピサロ(左)とコルテス

 

コロンブスの直筆の手紙

 

そして、極めつけは、第二代将軍・徳川秀忠が書いた、メキシコからの船を日本沿岸を航海できるように前フィリピン総督が許可を求めてきたことに対する毛筆の手紙が展示されており、ぐっと興味が沸いてきました。

 

徳川秀忠の書簡

 

その他に、パリ万博に出展された薩摩焼、当時伊万里と紹介された実は有田焼のコレクションもあります。また、プラド美術館に行かれた方なら、きっと見覚えのある顔が2枚飾られています。ゴヤの代表作「カルロス4世の家族」に登場するカルロス4世と王妃マリア・ルイーズのオリジナルの肖像画が何気なく飾られております。このスペインルネサンス様式の質実剛健な館には、興味の尽きない歴史遺産が満載でした。

セビリアは実に見所が多いところで、グラナダやコルドバと違って何か華やいだ雰囲気も相まって、ちょっと眺めの滞在をお勧めします。

そして私が訪れた5月中旬は、実に見事な紫色の花をつけるジャカランダが満開で、それは日本の桜を彷彿させる圧倒的な景観でした。最近日本でもジャカランダを植林して、人気となった熱海や宮崎の話を聞きますが、そのスケールは比べ物にならないはずです。元々ジャカランダは、中南米が原産のようですが、1929年にセビリアで開催された「イベロアメリカ博覧会」後に、南アフリカより寄贈されて植林したもので、80年以上の歴史があって街とジャカランダが一体化しています。

 

青い空に生えるジャカランダ

 

最後に、インディオス古文書館大聖堂王宮共に1987年に世界遺産に登録されています。セビリアにいらっしゃった方は、ぜひ訪れてみてください。

 

 

投稿:WEB管理担当