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機関誌「旅なかま」掲載記事など最新のトレンドがわかるブログ

旅のアクセント

2019年08月22日

《特集》京都の美 -歴史と人が紡ぐ文化と伝統ー

京都の美 歴史と人が紡ぐ文化と伝統

八坂の塔と京都の町並み、写真提供:京都市メディア支援センター提供
八坂の塔と京都の町並み (写真提供:京都市メディア支援センター提供)

昨今京都の変貌が話題を呼んでいる。
多くの外国人が路地までも楽しみ、
私たちの知らない京都を世界に発信してくれている。
誰もが一度は訪ねたことがある京都。
1200年余りの歴史に育まれた、
通り一遍では決して味わえない魅力。
深層に潜む「美」を様々な角度から取り上げ、
私たちも再発見してみよう。
― もう一度、京都へ

 

平安遷都以来、華やかな王朝文化と
町衆文化が幾重にも重なり、
生活に浸透してきた伝統の美



自然を巧みに取り入れた聚碧園の庭園美(イメージ) (写真提供:三千院)

 

京文化 ―その多様性と独自性


1200年以上に渡り日本の国都であり続けた京都には、実に様々な文化が息づいてきた。雅楽や能、狂言、舞などの伝統芸能、茶道や華道、文学などの伝統文化、そして京料理や京野菜、漬物といった食文化など、枚挙に暇がない。これら多種多様な文化は市民生活の中に重層的、複合的に存在し、伝統が受け継がれているだけでなく、常に新しいものを取り入れてきた。いわゆる「京もの」とも称される伝統的な工芸品もまた然り。茶道や華道の道具として、京料理の器として、常に一体となり今日まで支えあい影響し合うことで、お互いが美しさを競い合って発展してきたのである。このように京文化は、単体で見ても素晴らしい文化であるのは間違いないが、各文化が複雑に融合することで、とてつもなく深遠で崇高に発展した独自の文化形態と言える。


器にもこだわった京料理の一品(イメージ) (写真提供:はり清)

文化形成には自然もまた、無くてはならないものだ。庭園や建築の中に巧みに自然を取り込んだり、自然の産物を上手に用いて文化に溶け込ませたりするなど、文化と自然は一対の重要な役割を果たしている。幾層もの相乗効果にさらに自然の要素が加わることで、「美」に磨きがかかっていることがわかる。このように文化の見方ひとつでまた違った魅力を感じ取ることができる京都。何度も訪れた経験がある方にこそ感じていただきたい。
「やっぱり京都はおもしろい!」。

 

京都の美 ―日本画


京都には平安時代の大和絵に始まり、中世の水墨画、桃山時代の金碧障壁画、江戸時代の琳派や若冲、円山・四条派、そして明治期以降の竹内栖鳳、上村松園へと続く伝統的な日本画の流れが存在する。中でもこの秋、必見の展覧会が、京都国立近代美術館(京都市左京区)で開催される『円山応挙から近代京都画壇へ』だ。

近代から現代の京都画壇に続く円山派の祖とされる円山応挙は京都府亀岡市の生まれ。それまでの日本画に写生という新しい技法を取り入れ、多くの人々に受け入れられた応挙の画風は、与謝蕪村の高弟であった呉春が興した四条派とともに円山・四条派として、後の京都画壇に大きな影響を及ぼした。今回の展覧会では、円山・四条派から近代日本画への流れを追う展示となっているが、注目は応挙最晩年の最高傑作とされる大乗寺襖絵の特別展示だ。

行基菩薩を開祖とする大乗寺(兵庫県香美町)が、寺の再建にあたり応挙一門に依頼した襖絵の制作は、京都の大雲院の方丈で行われたが、全ての襖絵が大乗寺に収められるまでに数年の歳月を要した。特に代表作のひとつである『松に孔雀図』は、制作中に火災で焼失するという憂き目に会い、二度描いている。最終的に大乗寺客殿に収められた一門による襖絵は、13室165面におよび、すべてが国の重要文化財に指定されている。今回の展覧会では、『松に孔雀図』(東京展とは別図)や『郭子儀図』(京都展のみ)などの襖絵が、客殿各室そのままに立体的に展示され、実際の空間の雰囲気を体験できるようになっている。応挙が、優れた絵師としてだけでなく、絵が存在する空間をもプロデュースしていたという新たな側面を感じ取ることができるだろう。

(構成:朝日旅行 旅と文化研究会)

 

朝日旅行特別企画
京都の日本画 歴史が紡ぐ人と自然の美

平安時代から豊かな絵画の伝統がある京都。明治以降は、近代日本画の中心地の一つとなりました。近年、注目度が高まっている、京都の日本画の魅力に迫る特別講演会付きツアーをご用意しました。近世から近代に流れる写生画の伝統を縦軸に、文化と自然のありかたを横軸に、日本画の魅力をお楽しみください。

田島達也氏(たじま・たつや)
田島達也氏(たじま・たつや)京都市立芸術大学教授。京都文化博物館学芸員、北海道大学文学部助教授を経て現職。専門は京都の障壁画、円山四条派、近代京都画壇などの日本絵画史。「京の美人画展」、「京の絵師は百花繚乱展」、「京都日本画の誕生展」などを企画。著書・論文に『はじめての近代日本画』(監修・執筆)、「土田麦僊の画室建設と材木商塩崎庄三郎」(『近代京都の美術工芸』所収)、『遷る学舎-画学校から芸大まで』(編集・執筆)などがある。

 

  関西発  

 

そのほか関西の旅はこちらより

 

  関西発  

 

 

 

「《特集》京都の美 -歴史と人が紡ぐ文化と伝統ー」は、2019年8月発行「総合パンフレット」に掲載しています。

パンフレットをご請求ください。デジタルパンフレットもご覧いただけます(※8月23日前後に請求、ご覧いただけます)。

◎首都圏版はこちらより

◎関西版はこちらより

投稿:大阪発国内旅行担当